DC_FlushRange

構文

#include <iris/os.h>
void DC_FlushRange( void* startAddr, u32 nBytes );

void DC_CleanAndInvalidateRange( void* startAddr, u32 nBytes );

引数

startAddr フラッシュする領域の最下位アドレス
nBytes フラッシュする領域のバイト数

返り値

なし。

説明

指定されたデータキャッシュ領域のデータをフラッシュします。

具体的には、指定されたメモリ領域に対応するデータキャッシュへの書き込みが行なわれたがメインメモリには反映されていない状態(ダーティ状態)のキャッシュのライトバックを行い、そのキャッシュ領域のデータを破棄し、無効状態にします。

DMA転送やグラフィクスコマンドの作成時などのように、他のデバイスとのメインメモリを使用したデータ送信のデータブロックを完成させるときに使用します。

startAddr は32バイト単位で下位方向に丸められます。startAddr+nBytes は32バイト単位で上位方向に丸められます。

DC_CleanAndInvalidateRange()DC_FlushRange() の別名です。動作は全く同じです。
DC_Clean*/DC_CleanAndInvalidate* は、プロトタイプ版の SDK からの移植作業のために用意されたものですので、通常は DC_Store*/DC_Flush* をお使いください.

ARM プロセッサのオフィシャルドキュメントでは、データキャッシュを無効化する動作を "Flush"、データキャッシュをライトバックしてクリーン状態にする動作を "Clean"、ライトバックして無効化する動作を "Clean and Flush" と記述してる場合がありますが、本 SDK の API では GAMECUBE や Nintendo64 などの API との統一性を重視するため、無効化を "Invalidate"、ライトバックを "Store"、ライトバックして無効化する動作を "Flush" で統一しています。ご注意ください。

内部動作

システム制御コプロセッサのレジスタ7を操作しています。

参照

IC_InvalidateAll IC_InvalidateRange
DC_InvalidateAll DC_InvalidateRange
DC_StoreAll DC_StoreRange
DC_FlushAll

履歴

2003/12/22 初版