WCM_UpdateOption

構文


#include <nitroWiFi/wcm.h>

u32   WCM_UpdateOption( u32 option );
				

説明

無線アクセスポイント自動探索時の詳細動作設定や、無線アクセスポイントとの接続時の詳細動作設定を行うオプション項目の更新を行う同期関数です。 当関数を使用して固定値を設定しない場合は WCM_Init() 呼び出し時に初期設定されたデフォルト値が用いられます。 初期化前の呼び出しは無視されます。

引数

option オプション設定フォーマットに従った 32 ビットのオプション更新設定を指定します。

オプションには 5 つのカテゴリがあり、それぞれのカテゴリ毎に更新設定ビットが存在します。 更新する際の引数内で各更新設定ビットが 1 を指定されている場合に限り、そのカテゴリの詳細設定内容が更新されます。 つまり引数に 0 を指定すると、どのカテゴリの設定も更新されません。
以下に示す定数定義は、各カテゴリの更新設定ビットと詳細設定内容を論理和した定義であり、 各カテゴリ毎の定数定義を論理和した値を指定することで複数のカテゴリの設定を同時に更新することができます。

無線アクセスポイント自動探索時に探索するチャンネルリスト

WCM_OPTION_CHANNEL_RDC 1 、7 、13 チャンネルを自動探索する設定です。
< default >
WCM_OPTION_CHANNEL_ALL 1 〜 13 の全てのチャンネルを自動探索する設定です。
WCM_OPTION_CHANNEL_1WCM_OPTION_CHANNEL_13 1 〜 13 の各チャンネルを個別に自動探索する設定です。複数のチャンネルを論理和で指定することもできます。

無線アクセスポイント自動探索におけるチャンネルリスト一巡時の通知有無

WCM_OPTION_ROUNDSCAN_IGNORE チャンネルリスト一巡時にも通知しません。
< default >
WCM_OPTION_ROUNDSCAN_NOTIFY チャンネルリスト一巡時に WCM_StartupAsync()に指定したコールバック関数が 通知種別 WCM_NOTIFY_SEARCH_AROUND として呼び出されるようになります。

無線アクセスポイント自動探索時のスキャン処理種別

WCM_OPTION_SCANTYPE_PASSIVE パッシブスキャン方式です。 無線アクセスポイントが送信するビーコンの受信を待つ受動的なスキャン方式です。
無線アクセスポイントによってはビーコンに ESS-ID 情報が含まれていない場合もあるため、注意が必要です。
< default >
WCM_OPTION_SCANTYPE_ACTIVE アクティブスキャン方式です。 無線アクセスポイントに対して応答を要求するプローブ要求を発行することで能動的に通信相手を探すスキャン方式です。
無線アクセスポイントによっては ESS-ID を含まないプローブ要求には反応しない場合もあるため、注意が必要です。

無線アクセスポイントに接続する際の 802.11 認証方式

WCM_OPTION_AUTH_OPENSYSTEM オープンシステム認証方式です。
< default >
WCM_OPTION_AUTH_SHAREDKEY 共有鍵認証方式です。共有鍵としては、WCM_ConnectAsync()呼び出しの 際に WCMWepDesc 構造体で指定するデータ列及び暗号化方式が用いられます。

無線アクセスポイントと接続後の DCF 通信におけるパワーセーブ方式

WCM_OPTION_POWER_SAVE DCF データ受信を無線アクセスポイントのビーコン送信タイミングに同期させる 電力節約方式です。データ受信間隔は無線アクセスポイントのビーコン送信間隔に依存することになりますが、 消費電力を最低限に抑えることができます。
< default >
WCM_OPTION_POWER_ACTIVE 常時通電方式です。DCF データ受信間隔は無線アクセスポイントのビーコン送信間隔に依存しなくなるため、 データ受信の遅延を最低限に抑えたい場合に有効ですが、無線ハードウェアに常時電力を供給するため消費電力は激しくなります。

返り値

更新前のオプション設定値を返します。初期化前の時点での呼び出しには 0 を返します。

参照

WCM_Init, WCM_StartupAsync, WCM_BeginSearchAsync, WCM_ConnectAsync, WCM_SetChannelScanTime, WCMConfig

履歴

2005/07/22 初版